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環境だより「SONAERU」

防災を"自分ゴト"にする

10月に淡路島で開催された、運動会競技によるスポーツの祭典『UNDOKAI WORLD COP 2023』。その会場内では、社会貢献の一環として「防災イベント」が実施され、地域の防災意識向上に向けて様々な体験型の防災コンテンツを提供しました!
今回の「環境だより SONAERU」では、Awaji Well-being Weekのロジスティクス責任者であり、防災イベントの企画・運営に携わった、パソナグループ アドミ本部 グループアドミ部 オペレーション室 下村卓爾 特命担当部長に、本イベントの目的や想いについてお話を伺いました。

2016年から開催している「UNDOKAI WORLD CUP」は、有難いことに毎年たくさんの地域の方が参加してくださる大きなイベントになりました。多くの方が集まるこのタイミングに合わせて、パソナグループ社員だけでなく地域の方にも防災意識を高めていただきたいと考え、今回初めて体験型の防災イベントを実施しました。

今回は消防や自衛隊、自治体の皆様にも協力いただき、災害発生時に活躍する野外入浴セットの展示や消火体験など様々な体験ブースをご用意しました。
兵庫県は阪神淡路大震災を受けて防災備蓄品がとても充実していますが、実際に使う機会がほとんどないまま倉庫に保管されているそうです。もちろん使わなくて良い状況が一番ですが、有事の際に安心して備蓄品を使用できるように、常日頃から実際に触れて使い方を知っていただいたり、どういった準備が必要なのかを考えていただくことが大切です。こうした自治体の皆様のご理解、ご協力もいただき、充実したイベントになりました。

本イベントを通して、知識として知るだけでなく、自分で見て・聞いて・触って、実際に体験をすることで防災を“自分ゴト”にしていただく機会になったらとても嬉しいです。
ここからは、防災イベントを「防災」「自衛隊」「避難所」の3つのカテゴリに分けて、各コンテンツをご紹介します!

<防災>

【防災備蓄品展示】
多様化する防災備蓄品を展示し、現物をご覧いただくことで地域住民の方を中心に防災に対する備えについて考えていただくきっかけを提供。数量限定で非常食(長期保存クッキー)の無償配布なども行いました!

【煙体験】
災害時に命・身体・財産を災害から守る防災対策を学ぶことを目的に、テント内に安全性の高い擬似煙を充填し、煙に視界が阻まれた状況を再現した煙体験を実施。立ち込めるスモークで真っ白になったテントの中、仕切りを避けて安全な場所へ避難する訓練を体験していただきました。

▲想像以上の視界の悪さに驚く方がたくさん!

SONAERUポイント☝
煙は上へあがる性質があるため、かがんで低い姿勢になることで、よりクリアな空気の中で移動することができます。また、煙を吸い込まないようハンカチで口や鼻を覆うことが重要です。

【消火訓練】
もしもの時に慌てず適切に行動するために、消火器を使って火を消す訓練を実施。淡路市の岩屋消防署の皆様にご協力いただき、実際の消火器の使い方を教えていただきました。実際に参加した方からは「一度使っておくと有事の際に使える!」というお声がありました。

SONAERUポイント☝
警報が作動したら、まずは受信機で出火場所を調べ、初期消火を開始します。
①初期消火は炎が天井に達していない比較的小さな火災に行います
②噴射は炎ではなく火元に行います
③消化後の避難経路確保のため、出入り口に背を向けて噴射を行います

【子ども消防服】
お子様限定で消防服を着て記念撮影や、消火訓練を行いました。消防服を着たお子さんの中には「消防士さんになりたい!」という子もいらっしゃったそうです!

【AED体験】
防犯とセキュリティ対策の会社 ALSOK様にご協力いただき、AED体験を実施。心臓マッサージ訓練用人形を使用しながら実際にAEDを使い、圧迫の深さやリズムなど数値を取り、フィードバックも行いました。

<自衛隊>

【自衛隊車両展示】
災害支援で活躍する自衛隊車両を展示し、来場された方に自衛隊の取り組みを理解していただくブースを用意。車両の役割について自衛隊の方々から直接ご説明いただけるだけでなく、制服の試着や車両の試乗といった特別な体験機会も提供いただきました!

【自衛隊野外入浴セット】
災害現場で活躍する「自衛隊野外入浴セット2型」を展示し、被災時の足湯を体験していただきました。東日本大震災の際に、自衛隊の入浴支援は被災者の方々の心身に安息をもたらし、大活躍したそうです。足湯体験ブースには1日に約300~400人の方が来てくださり、皆さんの関心の高さを感じました。

【災害救助セット展示・体験】
災害支援で使用されている各種救助機材を展示し、その性能を見ていただくことで、来場された方に防災・減災に対する意識を高めていただく機会を提供しました。

▼展示品一例
・油圧式カッター:車両や鉄筋等の切断を行う
・ピストン式破壊工具:主導で石等を破砕する
・捜索用音響探知機:振動と音響による捜索を行う
・破壊構造物探索機:瓦礫の空隙を確認する

<避難所>

【避難所設営・体験】
兵庫県より「避難所キット」をお借りし、段ボールベッドや防災用仕切りの組立てや生活体験を行いました。災害時に自分たちで組立てができるよう使い方を習得すると共に、災害発生時の心構えを身に付けていただく機会を提供。
実際に組み立てた方からは、「マニュアルを見れば、想像していたよりも簡単に組み立てることができた!」「避難所生活はプライベート空間がなくなりそうなイメージだったが、こうした設備を使えば、仕切りやカーテン付きベッドなどはしっかりしたプライベート空間が確保できることが分かった」といった声がありました。

いざという時に自分だけでなく周りの人の命を守るためにも、こういった体験を一度でもしていると安心ですよね。パソナグループのオフィスでも防災備蓄品の販売会や、避難訓練時の消火活動体験などを実施することがありますので、是非こういったイベントに積極的に参加し、自分ゴトとして防災について考えてみてはいかがでしょうか。