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環境だより「SONAERU」

【密着!】東京・南青山「PASONA SQUARE」避難訓練

10万人以上が犠牲となった関東大震災から100年が経ちました。首都直下型地震は、30年以内に70%の確率で発生するとされています。首都圏にて在住や勤務されている方をはじめ、出張中や旅行で首都圏を訪れた際、大きな地震が発生したらどう行動しますか?

今回の「SONAERU」では、高層ビルが立ち並び、観光地としても多くの方が訪れる東京・南青山「PASONA SQUARE」で行われた、避難訓練に密着しました!

△今回密着した2名
(右)パソナグループ アドミ本部 東京アドミチーム 東京ファシリティユニット長 宮本一紀さん
(左)Pasona art now アウトソーシング事業部 ディレクター 吉岡武留さん

17階建て「PASONA SQUARE」で地震が起きたら?!避難訓練に密着!

パソナグループでは、すべての人が安心して働ける環境の整備に向けて、様々な防災の取り組みを推進しており、年間を通じて全国の拠点で避難訓練を実施しています。今回、東京・南青山「PASONA SQUARE」で行われた避難訓練には、社員をはじめエキスパートスタッフ、パソナファミリー保育園に通うお子様など、約500名が参加しました。

もしも高層ビルの中で災害が発生したら、どのようなことに注意する必要があるのでしょうか。PASONA SQUARE内の異なるフロアで勤務する、2名の避難訓練に密着しました!

【11階編】オフィスフロアでは、どんなことに気を付ける?

11階オフィスでは、パソナグループ アドミ本部をはじめ、コーポレートガバナンス本部、パソナ・パナソニックビジネスサービスなどの社員の方が勤務しています。


△11階オフィス

📣密着開始!
宮本ユニット長は、アドミ本部として設備及び備品管理業務などを担当。そのため、就業中は主に11階フロアにてPC作業やミーティングなどを行っています。

📣10時08分 地震発生!まずは、身の安全確保を
全館に地震発生のアナウンスが流れました。まずは自身の身の安全確保のため、机の下に潜ります。オフィスには多くの机が設置されていますが、一つひとつ形や大きさが異なります。地震の揺れが大きい場合は机ごと飛ばされてしまう危険性があるため、机が移動しないように脚を持つなどの防止対策も重要です。

📣ヘルメットを着用!
揺れが収まった後、周りの人と連携しながら迅速にヘルメットを着用して、避難準備を行います。

📣火の元を消化!
今回の訓練では、地震発生時に火災が発生したことを想定しました。オフィスに設置されている消火器を使用し、消火活動を行います。いざという時にすぐに消火器を取り出せるよう、事前に設置位置を把握しておくことはもちろん、消火器の使い方も理解しておくことが大切です。

【ここで問題①】オフィスに設置されている、消火器・AEDの設置位置を知っていますか?!
「火災が発生しました!消火活動を行ってください」
「人が倒れています!AEDを持ってきてください」

このような声をかけられたときに、とっさに行動することはできますか?「そもそも、消火器やAEDはどこにあるんだろう…」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。いざという時に備えて、それぞれの設置位置をぜひチェックしてみてください。

📣火元を避け、非常階段を使って避難開始!

火元から近い非常階段を使わないようにして、安全な場所へ直ちに避難します。11階から徐々に階が下がるにつれて、各フロアの避難者と合流し始めました。はじめはスムーズに階段を降りることができましたが、徐々に階段が混み合い1階まで到着するのには想像以上に時間がかかりました。

それでは、続いて17階からの避難訓練の様子を見てみましょう。

【17階編】飲食施設やスタッフサロン。どんなことに気を付ける?

17階フロアには、カフェスペースや社員食堂、パソナハートフルのパン工房、スタッフサロンなどがあります。先ほどの11階などのオフィスフロアとは異なり、社員だけではなく来客者やエキスパートスタッフの方など、外部の方も多くいらっしゃいます。

📣密着開始!
吉岡さんは、普段17階フロアでの懇親会やパーティーの予約管理、フロア管理業務などを行っています。

📣10時08分 地震発生!周囲の方へ積極的な周知を

地震が発生しました。自身の安全確保を行うことはもちろんですが、同時に外部からいらっしゃっている方々の安全を守るために、安全確保の正しいご案内をすることも求められます。

📣二次被害防止!火の元・電気のチェックを

揺れが落ち着き、身の安全が確保されてから、避難前に火の元や電気製品の確認を行います。実は地震発生時は、各家庭でもガスコンロ等の火の元だけではなく電気火災にも備えることが大切。東日本大震災の本震による火災のうち原因の過半数は「電気関係」の出火だったそうです。(※)

(※)内閣府「大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会」
https://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/denkikasaitaisaku/index.html

📣ヘルメットを装着し、17階から1階へ避難開始

ヘルメット装着後、避難指示に従って非常階段から避難を開始。もちろんエレベーターは使えませんので、17階から1階まで階段を使って下りる必要があります。PASONA SQUAREの17階から1階までの階段は、なんと408段…!普段ハイヒールを履いている方は、災害時に備えて運動靴などの歩きやすい靴を常備しておきましょう!

PASONA SQUARE前に約500名が合流

PASONA SQUARE前の公開空地に、約500名が集まりました。避難訓練当日は6月でしたが、かなり風が強く体感気温も下がっており、待機中の方からは「上着を持ってくればよかった…」といった声も。しかし、災害時に物を取りに戻ることはできません。

もしも災害発生時が、雨の日、炎天下、真夜中だったら…。災害はいつ訪れるかわかりません。様々なシナリオ想定を踏まえて、“物”だけなく“心の備え”をしておくことも大切です。

📣避難報告・安否確認

避難後、各フロアの責任者から避難報告を行います。

【ここで問題②】避難にかかった時間は?!
PASONA SQUAREの1階~17階に勤務する約500名の方が、災害発生時から避難完了するまでにかかった時間はどのくらいだと思いますか?答えは記事の最後に記載しています♪

📣消防署等、関係者からの総評

避難訓練後、関係者から参加者に向けて総評がおくられました。消防署の方からは、「避難訓練への参加人数がとても多く、さらに全員がヘルメットを着用していた点が素晴らしかった。また、独自に防災マニュアルを作成していることも、大変防災意識が高く感心した」とお言葉をいただきました。

📣消火訓練、広域避難訓練を実施
最後に、消火訓練と二次広域避難場所に設定している「青山霊園」への広域避難訓練が行われました。


△消火訓練


△広域避難訓練

火災の発生などにより、ビルを離れて広域避難場所への移動が必要になった場合を想定し、広域避難場所である青山霊園への避難を行いました。実際の道のりを歩いてみると、幅が狭く避難時に人が殺到したら混み合う可能性がある道や、落下物の危険性がある場所などに気が付くことができました。フロアマップを見て避難場所を把握しておくだけではなく、自身の足で実際の避難経路を歩いてみることが大切ですね。

避難訓練を終えて…

今回の避難訓練に密着させていただいた2名から、参加後の感想を伺いました。

パソナグループ アドミ本部 東京アドミチーム 東京ファシリティユニット長 宮本一紀さん
この度は避難訓練へのご参加ありがとうございました。東京アドミチームとして今回の防災訓練に関わらせていただきましたが、頭では理解をしていたつもりでも訓練時には思うように行動ができず、実際に避難訓練を行うことの大切さを身に染みて感じました。これを機に、ヘルメットの設置位置、避難経路、避難場所などをしっかりと確認し、訓練時だけではなく、普段から防災意識を持って勤務したいと思います。

Pasona art now アウトソーシング事業部 ディレクター 吉岡武留さん
以前、地元の消防団に入団していた事もあり、日々防災意識を持って過ごしていましたが、PASONA SQUAREのような大きな建物、そして大人数での防災訓練はこれまで体験したことがありませんでした。実際に災害が発生した時に、迅速・円滑・安全に避難誘導が出来るかという部分で課題に感じた部分も多く、本当に良い勉強となりました。これからも、災害を身近な問題として捉え、真摯に防災に取り組んで参りたいと思います。

今回の避難訓練に密着して感じたことは、“避難訓練を体験してみないと気づけないことの多さ”です。実際に災害を経験してからでは、手遅れになってしまうこともあるかもしれません。いつ訪れるかわからない“もしもの時”に備えて、ご自身の勤務地やご自宅をはじめ、あらゆる場面に向けた防災に取り組んでみませんか?

※「問題②」の答え
全ての方が避難するのにかかった合計時間は22分。今回、PASONA SQUAREでの避難訓練は初めての開催となりましたが、高層ビルにおける大人数での避難のため、特に階段での混雑が発生したようです。

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