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環境だより「SONAERU」

もう他人事ではない!世界的な環境意識の高まりに、あなたはどうする!?~「eco検定」のすすめ~

世界的な環境意識の高まりに伴い、身の回りにある多くの製品や様々なサービスが環境を意識したものに変化しています。これまで環境問題を身近に感じていなかった方も、自社がどのような環境対応に取り組んでいるのかを、お客様に的確に説明して理解を得なければいけない機会なども増えているのではないでしょうか。

そこで今回は、環境に関する知識を身に付けることができる「eco検定」の取得者にインタビュー!世界的な環境意識の高まりに、あなたはどう対応しますか?

【解説】eco検定とは?

「そもそもeco検定ってなに?」と感じている方に向けて、パソナグループ 環境委員の有田慎一さん(ベネフィット・ワン ペイメント統轄部長)がeco検定を一から解説します!(※)

(※)以下、東京商工会議所eco検定HPより参照 https://kentei.tokyo-cci.or.jp/eco/

①eco検定とは?
→日常生活、ビジネスシーン、社会の様々な場面で役立つ検定試験!

eco検定(正式名称:環境社会検定試験)は、東京商工会議所が主催している環境に関する検定試験。多様化する環境問題を幅広く体系的に身に付ける環境教育の入門編として、幅広い業種・職種の方が活用しています。ビジネスシーンにおけるキャリアアップはもちろん、生活者として健康で安全な暮らしを送るために、社会の様々な場面で役立つ検定試験です。

②どのような人が受験しているのか
→世界的に環境保全への関心が高まる中、幅広い年齢層の方が受験!

eco検定は、専門家に限らず学生から社会人まで幅広い方が受験しています。2006年の試験開始以来、これまでに約58万人が受験し、35万人を超える検定試験合格者が誕生してきました。(2022年12月時点)

幅広い年齢層の方がeco検定を受験されていることから、世界的な環境保全への関心が高まりを感じますね。

③なぜパソナグループがeco検定に取り組むのか
→環境教育の一環として、2012年からパソナグループ独自の「エコ検定」を実施してきました!

パソナグループでは2012年より、日々の生活や仕事に必要な地球環境保全の知識を身につけ行動する姿勢を育むため、社員に向けたパソナグループ独自のエコ検定を年1回実施しています。その取り組みは現在「Ecoテスト」へとリニューアルし、昨年度のEcoテストは約95%の方が受講しました。そうした社員への環境教育は、三菱UFJ銀行「ESG 経営支援私募債」ESG評価のAランク取得において、高く評価いただいています。こうした背景のもと、東京商工会議所が主催するeco検定の取得も全社的に推奨しています。

【資格取得者に聞いた!】ビジネススキルとしても活かされている?

実際にeco検定を取得した2名に、資格取得を通じてどのようなことを得たのか伺いました!

ベネフィット・ワン 営業本部 インセンティブ&CRM推進部 CRMグループ 武藤 剛さん

Qなぜ資格を取得しようと思ったのですか?
「環境に関する“包括的かつ体系的”な知識習得の大切さを感じた」

私自身もともとファッションに興味を持っていたのですが、友人が企画したファッション雑誌のSDGs特集を読んでいた際、ファッション業界があらゆる面において環境負荷をかけている現状や、その現状を改善しようと世界では既に様々な環境保全活動が進んでいることを初めて知りました。それをきっかけに「自分に何ができるのだろう」と自身の行動を振り返るようになり、地球環境にやさしい洋服を選択することなど、毎日の環境意識・行動が少しずつ変化していきました。

また、林道、砂利道、登山道などをランニングする「トレイルランニング」が趣味で、自然の素晴らしさや自然を守ることの尊さに改めて気づかされたこともあり、NPO団体丹沢自然保護協会へ入り、定期的な植樹活動を行っています。

▲植樹活動の様子

このように、自分にできる環境への取り組みは少しずつ行っていたものの、ある時にこれまで自分が毎日行っていたゴミの分別方法が間違っていたことに気付かされ衝撃を受けました。より包括的かつ体系的に環境に関する知識を習得したいと感じ、所属していたベネフィット・ワンのサステナビリティ委員会エコチームのメンバーに声をかけて、みんなでeco検定を受講することにしました。

Q.実際に受講してみていかがでしたか?
「勉強を通じて、“環境の幅広さ”を改めて実感」

実際に勉強してみると、環境といわれるものの範囲の広さやボリュームに驚きました。海洋汚染、脱炭素など、もともと興味があった分野はすぐに頭に入りましたが、それ以外の分野の勉強が遅々として進まず…(笑)。しかし一方で、自身の知識の偏りを実感できた機会でもありましたね。

ベネフィット・ワンのエコチームの仲間に資格を受講しようと声をかけたのは私なので、「言いだしっぺが落ちまい…!」というプレッシャーをモチベーションに変え、最終的には無事合格に至りました!「94点を獲得することができたのでトップだろう」と思っていたのですが、なんと有田部長とも全く同じ点数でした(笑)

Q資格を取得したことが、どのように活かされていると感じますか?
「一つひとつの環境保全活動に対して、“なぜ”を紐づけて説明できるようになった」

検定取得を通じて環境に関する知識が身についたからこそ、「なぜゴミを分別しなくてはいけないのか」「なぜペットボトルはリサイクルするのか」等、これまで意識してこなかった身近な一つひとつの取り組みに対して、納得ができるようになりました。そして納得をしているからこそ、私自身も知らず知らずのうちに「社内会議では資料のプリントアウトはしない」「ゴミが落ちていたら拾う」等、身近な環境保全活動に取り組むことができるようになりましたし、現在でも継続的に行うことができています。

またベネフィット・ワンは、直接的に環境関連サービスを提供しているわけではありませんが、これまで紙で扱っていたチケットから電子チケットへ切り替えるなど、環境負荷に配慮した取り組みが進んでいます。このような会社の一つひとつの取り組みに対して、“なぜ取り組んでいるのか”という理由を添えてお客様にお伝えできるようになりました。

Q社員の方に伝えたいこと
「100年後、150年後の景色を想像しながら、今日を過ごしてみてください」

初めて植樹に参加した際、NPO協会の会長が挨拶時に「100年、150年後の丹沢の景色を想像しながら、今日を過ごしてみてください」とお話されていたのがとても印象に残っています。

eco検定資格取得後の今になってその言葉を思い返すと、その考え方はまさに「バックキャスティング」だったんだな、と実感しています。そのような地球環境の未来を見据えた視点を常に持ち、日々の業務や身近な行動を変えていきたいと思います。これを読んでいる皆さんにも、その言葉をお伝えできればと思います。

パソナグループ Pasona Way本部 社会貢献室長 富永由紀さん

Q.なぜ資格を取得しようと思ったのですか?
「環境保全活動を推進する立場として、より広く環境知識を身に付けたい」

パソナグループの環境委員会では、社員の皆さんに環境問題に関する意識を高め、理解を深めていただく機会として、全役職員を対象にした独自のEcoテストの実施や勉強会を行っています。

パソナグループの環境保全活動を推進する立場として、より広く環境知識を身に付けたいと思いました。eco検定は環境委員会メンバーの中でも話題になり、その後実際にテキストに目を通してみると、生活に即した身近な内容も多くあり、気構えずに受験できそうだなと思いチャレンジしてみました。

Q資格がどのように業務に活かされていると感じますか?
「外部の方とお話する時も、自信をもって会話できるようになった」

社会貢献活動や環境保全活動などについて他企業の方とお話をする中で、eco検定が話題に挙がることが度々あります。社員への環境教育一環としてeco検定の取得を促進している会社も増えてきているようですね。

環境に関する意識や知識はいち企業人として重要度を増しているので、eco検定を取得したことで外部の方とお話する時も自信を持って会話できるようになりました!また、日頃行っている清掃活動や植樹活動などの環境保全活動においても、それらの活動がどのように環境保全活動に繋がっているのかを体系立てて考えられるようになりました。

Q社員の方に伝えたいこと
「世界に目を向けてみると、目を背けてはいけない環境問題が発生している」

ありがたいことに、私たちは毎日当たり前に水道から水が出て、電気が点き、冷暖房を利用できる環境で生活することができています。しかし世界に目を向けると、気候変動等の影響で水資源が枯渇していて僅かな水で毎日生活していたたり、自然災害によって命を落としている方も多くいらっしゃいます。そのような現実から、私たちは目を背けてはいけないのではないでしょうか。

“環境問題”と聞くと、地球温暖化、海洋汚染、森林破壊などスケールが大きく、どこか遠くの話題のようにも聞こえますが、eco検定を受験してみて、環境問題は私たちの日々の生活そのものに関わっていることだと改めて感じています。何より、生活に関わる知識が増えることは楽しいです!ぜひ皆さんも一緒に“エコピープル”を目指してみませんか?

▲パソナグループの「山と海くらぶ」での植樹活動の様子