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環境だより「SONAERU」

災害は突然訪れる!“命を守るための備え”していますか?

突然ですが、質問です!皆さんの身の回りにある消火栓や消火器、AED(自動体外式除細動器)。実際に災害が発生した際に、どのように使えばよいか知っていますか?

いつも当たり前のように見かけているものでも、災害時に正しく使用できるとは限りません。 “もしもの時”に、自身の命をはじめ周りの人を守るためには、日頃からの備えが重要です。

そこで今回の環境委員会だより「SONAERU」では、“防災”をテーマに、パソナグループ アドミ本部 三宅友美 ユニット長にインタビュー!知っているようで知らない防災に関する基礎知識や、パソナグループの防災への取り組みについてご紹介します♪


パソナグループ アドミ本部 三宅友美 ユニット長

まずは“災害を知ること”からはじめよう!

防災意識を高めるために、まずは何から取り組めばいいのでしょうか

災害と聞くと、地震や火災などのイメージが強いかと思いますが、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火など、想定すべき災害には多岐にわたります。そのため、まずは起こりうる災害について知り、想定される場面を把握したうえで、それに備えることが大切です。

皆さんの家や勤務先の地域には、どのような特徴がありますか?海の近く、森の近く、川の近くなど地域の災害特性を知ることで、備えるべきポイントも大きく変わってきます。

「住んでいる地域のことは知っていても、毎日通っている勤務先の地域の特色については知らない」という方も少なくないのではないでしょうか。まずは災害の種類や地域の特色について知ることから始めてみましょう。

意外と知らない?防災プチクイズ

ここで早速、防災プチクイズ!
災害や防災に関するちょっとした知識で、一人ひとりの行動は大きく変わります。あなたは何問答えられますか?

Q1. 洪水が発生しました。避難時に道路に水が溢れている場合の正しい対応は?
A 道の中央を歩く 
B 道の端を歩く

Q2. NTTの災害用伝言ダイヤルの番号は?
A 171 
B 188

Q3. 備蓄管理として推奨されている「ローリングストック法」とは?
A 前もって備蓄品を多めに買い貯めておく方法 
B 日常的に備食を消費し、食べた分だけ買い足す方法

答えは記事の最後に紹介しています♪
いざという時に冷静に対応できるよう、日頃から楽しく備えの行動をとっていきましょう。

安心して働くことのできる環境整備に向けて

パソナグループの防災への取り組みについて教えてください

パソナグループでは、共に働く仲間が安心してイキイキと働くことのできる「働く環境整備」に向けて様々な取り組みを進めています。

近年では環境委員会やリスクマネジメント委員会とも連携し、RPAを活用した従業員の登録情報の管理や、拠点ごとの防災マニュアル整備なども進めています。

▲現在作成中のマニュアルイメージ

なぜ今、防災マニュアルの整備を改めて進めているのでしょうか

近年、パソナグループでは淡路島を中心に新たなオフィスや施設が数多く新設されました。先ほど地域の災害特性を把握することの重要性についてお伝えしましたが、拠点によって起こりうる災害やそのために求められる備えは大きく異なります。そのため、各拠点に合わせたマニュアルの整備を進めています。

また、パソナグループが新たに建設した施設には、既存の建物のような「ビル管理者」はおらず、パソナグループが自ら管理をしていく必要があります。そこでアドミ本部が中心となり、マニュアルの作成や災害時における初動対応の整理、避難訓練の企画・案内などを行っています。

私自身、これまでなんとなく目にしていた防災装置などに実際に触れてみたり、避難経路を作成したりすることで、防災意識が大きく変化しました。災害時には社員一人ひとりの自主的な行動が求められます。皆さんも、毎日なんとなく目にしている防災機器についてまずは知ることからスタートしてください。

▲淡路島の海に隣接する「ワーケーションハブ鵜崎」と、ビルに囲まれた東京・南青山の「PASONA SQUARE」。
オフィスの立地により、想定される災害は異なる

現在、淡路島のマニュアル整備を中心に進めていると伺いましたが、どのような特徴がありますか

淡路島は海に囲まれているという地域の特徴もありますが、それ以外にもオフィスと店舗が併設されている施設や、一般のお客様にお食事や宿泊を楽しんでいただく施設など、従業員だけが働くオフィスのみならず、多様な施設を運営しています。そのため、自分自身の命を守ることもそうですが、“もしもの時には、私たちがお客様を守る”という意識が求められます。

▲今年春に淡路島にオープンしたオフィス「GLOBAL HUB SQUARE」は、レストラン『はじまりの島 海神人の食卓』に隣接

どのようにマニュアル作成を進めているのでしょうか

各市町村ではあらかじめ避難場所を定めていますが、実際に避難経路を歩いてみたところ、海の目の前を通らなくてはいけない道だったり、高台まで20分以上かけて歩かなくてはいけない道だったりするケースもありました。

そこで、地元企業や地域のコミュニティの方々に、防災の取り組みについて相談しました。地域の方はとても温かく歓迎して下さり、「実はあの辺りは足場が悪く通りづらい」「この災害時には、地元の○○に相談するのが良い」など、地元ならではのノウハウをたくさん教えてくださっています。

企業の防災への取り組みは、地域全体の防災にも繋がっていきます。自分たちだけが安全になるのではなく、パソナグループが地域防災の要となりながら、防災の取り組みを通じて地域の方々との関係も深めていきたいです。

実際に避難訓練を行ってみて気がつくこと

各拠点で避難訓練も実施されていると伺いました

現在、全国の各拠点で避難訓練の実施を進めています。災害時を想定していざ訓練を始めてみると、毎日通っているオフィスなのに避難経路がわからなかったり、大きなサイレンの音に恐怖心を覚える方もいたり…。「なんとなく自分は大丈夫だと思っていたが、いざとなると、とっさに行動することができずに驚いた」という声をよく耳にします。

また、災害時には外国人の方や子どもたちなどへのサポートも求められます。館内に響き渡る日本語のアナウンスが外国人の方には伝わりにくかったり、大きなサイレンの音に泣いてしまうお子様がいたりと、訓練を行ってみて初めて気が付くことがたくさんありました。

例えば、外国人の方には「escape!(逃げて)」「dangerous!(危険)」「evacuation!(避難)」など、災害が発生していることを伝える簡単な英単語を覚えておくだけでも、いざというときの大きな備えになると思います。

“もしもの時”に、大切な周りの人を助けるために

パソナグループでは様々な取り組みを進めていますが、どのような強みがあると感じますか

やはり、グループ会社間の連携が大きな強みだと感じています。今回、防災備蓄をはじめマニュアル作成などの対応にあたり、「防災備蓄品ワンストップサービス」を提供するパソナ・パナソニック ビジネスサービスにコンサルティングのサポートなどもしていただきました。

▼パソナ・パナソニック ビジネスサービス「防災備蓄品ワンストップサービス」
https://www.pasona-pbs.co.jp/service/soumu_bpo/risk/storage/

また、パソナグループはこれまで全国に様々な災害経験者や復興支援に取り組んだ方がたくさんいらっしゃいます。災害は、経験をしてからでは取り返しがつかないこともありますが、過去の経験を現在に伝承し続けてくださる方が全国各地にいらっしゃることも、パソナグループの強みの一つだと感じています。

▲ハンドルを回すとライトが点く懐中電灯(スマホ充電も可能)など、備蓄準備も各社と連携し進めています

今後、どのような防災意識が求められるでしょうか

“防災に取り組んだ方が良い”ということは分かっていても、どうしても後回しにしてしまう方も多いと思います。しかし、自分のためだけでなく、家族や共に働く仲間、お客様など、“もしもの時に、大切な周りの人を助けたい”という思いに気付くことができれば、防災について学ぶ意欲が湧いてくるのではないでしょうか。

大切な周りの人を守るためにも、まずは身近な備えから取り組んでいきたいですね。


●バックナンバー!「SONAERU」関連記事
▼時代と共に変化する防災意識とは?すべての人々が、安心して働ける環境整備に向けて

クイズの答え

Q1. 洪水が発生しました。避難時に道路には水があふれている場合の正しい対応は?
〇 A 道の中央を歩く
× B 道の端を歩く

Q2. NTTの災害用伝言ダイヤルの番号は?
〇 A 171
× B 188

Q3. 備蓄管理として推奨されている「ローリングストック法」とは?
× A 前もって備蓄品を多めに買い貯めておく方法
〇 B 日常的に備食を消費し、食べた分だけ買い足す方法

(参照)KOBE防災ポータルサイト https://www.kobe-sonae.jp/study/cat01/