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環境だより「SONAERU」

人にも地球にも優しい!「エコドライブ」のすすめ

パソナグループ環境委員会では、身近なことから環境保全に取り組む「カイゼンチャレンジ」を実施しています。
今月のテーマは「移動をエコに」!そこで今回の環境委員会だより「SONAERU」では、『エコドライブ』のメリットやポイントについて解説します。

普段の何気ない車移動を、少しだけ工夫してみませんか?環境保全はもちろんのこと、ガソリン代の削減や交通安全など、良い影響がたくさんあるかもしれません。また、パソナグループの取り組みについて、パソナグループ アドミ本部 下村卓爾 特命担当部長に聞きました。

なぜ今、「エコドライブ」?

エコドライブとは、燃料の消費量を減らしCO2排出量を減らすことを通して、地球温暖化防止につなげる、地球環境に優しい運転方法や心がけのことです。

今年の夏、例年以上の猛暑を体験し、気候変動の影響を実感した方も多いのではないでしょうか。このまま有効な温暖化対策を取らなかった場合、21世紀末の世界の平均気温は、20世紀末と比べて2.6~4.8℃も上昇すると言われています ※1

また、世界第3位の原油産出国であるロシアのウクライナ侵攻により、現在も原油価格が高騰しており、ガソリン代のさらなる値上がりも懸念されています。
こうした中で、今「エコドライブ」の重要性が高まっています。
※1 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書より

実は大きい、移動から排出されるCO2!

2020年度の日本におけるCO2排出量は、約10億4,400万トン。運輸部門からの排出量は1億8,500万トンにのぼります。その内、自動車の割合は約9割にのぼり、普段私たちが運転する自家用自動車による排出量は、約5割の約8,500万トンにも及びます。

車に乗ることで、単純計算で国民一人当たり670kgのCO2を毎年排出していることになります。

エコドライブでこんないいことが!

「10億トン」と聞くと気が遠くなりますが、一人ひとりが「670kg」の一部を減らしていくことなら、できそうな気がしませんか?そのために、求められているのが「エコドライブ」です。

さらに、エコドライブは環境に優しいだけでなく、私たち自身にもメリットがある、“一石四鳥”の取り組みです!

▲(左)エコドライブ実施前後の平均燃費の比較
▲(右)エコドライブ実施前後の年間平均事故件数の比較
(自動車技術会 学術講演会講演予稿集No.38-06より引用)

1、CO2排出量が減り地球環境に優しい
2、燃費が良くなりお財布に優しい
3、安全運転につながる
4、同乗者の信頼につながる

エコドライブの基本は、ゆっくりとした発進と停止です。そのため、エコドライブを実施したことで、交通事故が約50%減少したという報告もあります。 ※2
※2 自動車技術会論文資料より

エコドライブを実践しよう!~エコドライブの10のすすめ!~

それでは、実際にエコドライブを実践してみましょう!「エコドライブ10のすすめ!」※3を紹介します。
※3 警察庁、経済産業省、国土交通省及び環境省で構成するエコドライブ普及連絡会が策定

  1. 自分の燃費を把握しよう
  2. ふんわりアクセル「eスタート」
  3. 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転
  4. 減速時は早めにアクセルを離そう
  5. エアコンの使用は適切に
  6. ムダなアイドリングはやめよう
  7. 渋滞を避け、余裕をもって出発しよう
  8. タイヤの空気圧から始める点検・整備
  9. 不要な荷物はおろそう
  10. 走行の妨げとなる駐車はやめよう

▼詳細はこちら
https://www.meti.go.jp/press/2019/01/20200127004/20200127004-1.pdf

パソナグループの「エコドライブ」の取り組み

ここからは、パソナグループのエコドライブの取り組みについてご紹介します!
パソナグループでは2006年から、営業拠点間で社有車の燃費改善を競い合う「エコRunグランプリ」を実施するなど、継続的にエコドライブの促進に取り組んできました。また近年では、社有車のエコカーへの切り替えやデジタル技術を活用した燃費改善プロジェクトを進めています。
そうした取り組みについて、パソナグループ アドミ本部 下村卓爾 特命担当部長にインタビューしました。

現在進められている、エコドライブの促進に向けた取り組みを教えてください。

下村

「エコドライブ」という言葉は、運転に対する意識など“ソフト面”を指すことが多いですが、パソナグループでは設備など“ハード”面での取り組みも重視しています。

▲(左)パソナグループの所有車
▲(右)2022年8月に日本で販売された新車
(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会 HP「燃料別販売台数(乗用車)」より引用)

パソナグループの社有車(グラフ左)は現在、9割以上がハイブリッド自動車(HV)や電気自動車(EV)をはじめとする環境対応車となっています。2022年8月に日本で販売された新車の割合(グラフ右)※4と見比べると、違いは歴然です。

こうした車は環境に優しいだけではありません。例えば、パソナグループが保有しているEV車は、ガソリン車に比べて年間で約8万円ものガソリン代等の維持費を削減することができます。また、災害時には電力供給元ともなり、EV車1台がフル充電されていると、家庭で使用される平均的な電力量の3日分をまかなうことができるのです。
※4 一般社団法人日本自動車販売協会連合会

非常時の事業継続や地域貢献のためにも、EV車の導入が効果的なのですね!

下村

しかし、優れた車も、それを運転する方の意識無しにはその効果を最大限に発揮することができません。

そこで、“ソフト面”の取り組みとしては、社有車への「スマートドライブ」システムの搭載を進めています。これは、走行データを自動収集するシステムです。急ブレーキなど危険挙動が多く検知された社員の方には通知が行くこともあり、安全運転の意識醸成に役立っています。

さらに、経営的な視点では、安全運転によって事故率が低下すれば各種保険料も下がるため、良いこと尽くしと言えるでしょう。

▲「スマートドライブ」システム

最後に、皆様にメッセージをお願いします!

下村

「地球の問題は、一人ひとりの問題」。そのように捉えて日々行動することが、非常に大事だと思っています。運転に対する一人ひとりの意識が変化することによって、地球環境への影響も大きく変わっていきます。
この記事を読んでくださった皆さんの、安全運転や環境に配慮した運転への意識が少しでも高まれば、嬉しく思います。

今回の「SONAERU」では、『エコドライブ』について取り上げました。
地球温暖化という大きな“社会の問題点”を解決できるのは、一人ひとりのほんの小さな心掛け。

人にも環境にも優しい『エコドライブ』を、今日から実践してみませんか?