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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

HR 2019.03.15 知恵の宝庫!マスターズ人材の経験を生かすには

文:株式会社パソナマスターズ 代表取締役社長 中田 光佐子

思いもしなかったキャリアが派遣就労で拓けた


「新卒で証券会社に入社し、その後の転職で外資系の運用会社を数社経験したり、フィンテック企業の立ち上げに参画するなどしてきました。ですから自分はずっと、専門性を活かして金融業界で働き続けるんだと思っていたんです」
そう語る石橋さんは現在、熱供給や発電・売電などエネルギー供給管理を行う企業で、コンプライアンスや内部監査の業務に携わっています。

「求職中にハローワークにも通いましたが、なかなかよい出会いがなかったんですね。そんなときに相談をした方から『それだけのキャリアがあるなら正社員にこだわらず、派遣で働きながら模索するのはどうか』というアドバイスをいただいて、派遣という働き方に気がついたんです。それでパソナマスターズに登録をしたところ、すぐに担当者から連絡があって。『石橋さんのキャリアに沿った業務で、スキルや経験が活かせる業務だと思う』と紹介されたのが、現在の勤務先になります」

金融業とエネルギー系の企業では、業務内容がまったく異なるように思えます。しかし「どちらも法律に基づく登録会社であるという点は同じ。課せられる業務や役所への対応などは共通していることが多く、資料などを見てもポイントがすぐにわかるので、経験やスキルが本当に活かせると感じています」と、石橋さんは語ります。

「もちろん、最初は不安や心配がありました。しかし、パソナマスターズの担当者が自分のスキルのアピールポイントを整理してくれたり、電話で相談に乗ってくれたり、事業所訪問にも同行してくれたことが安心感につながりました。そうした安心感が得られたからこそ、仕事へもさらに前向きな気持ちになれましたね」



勤務先では、正社員と変わらない仕事を任され、社内のイベントにも出席しています。上司との相性もよいことから、「パソナマスターズに派遣登録し、このような働き方ができたのは本当に幸運でした」と言います。

「周りの社員が、社会インフラ事業に関わることに対してプライドを持って働いていると日々実感しています。ずっと金融の世界で勤め上げていたら、技術者たちの仕事ぶりを間近に見る機会もなかった。この人たちが日本を支えているんだと尊敬の念を覚えました」

仕事をする中で、情報セキュリティや内部監査の専門スキル取得を期待され、資格取得のための勉強も進めているという石橋さん。これからも新しいチャレンジを続けていきたいと笑顔で語ってくれました。

マスターズ人材の豊かな経験を活かすために


日本は2030年に、人口の3分の1を歳以上が占めるようになると言われています。
65歳までの雇用義務化もあり、マスターズ人材(シニア・中高年)の活躍支援は今や大きな社会課題となりました。こうした背景を踏まえ、人生100年の設計図を描き、一人ひとりが年齢を問わず活躍するためのサポートを行っているのが、パソナマスターズです。社長の中田光佐子は「皆様の人生の後半戦に向けて、一緒に準備をしていきたい」と抱負を語ります。

「パソナマスターズは、前身の日本雇用創出機構が2002年から培ってきた『人材ブリッジバンク事業』を引き継ぎつつ、2018年4月からは人材派遣サービスも開始しています。これらのサービスを軸に、パソナグループ内での連携も図り、ベテランコンサルタントが一人ひとりに合った働き方や就業先をご提案できる体制を整えています」



例えば、役職定年の前後で収入に不安を抱える方に対しては「ベネフィット・ワンが提供している資産形成のアプリを活用して、収入のシミュレーションをしていただくなど、様々な支援をしている」とのこと。「私たちを頼ってきてくださる方々はハイスペックな人材である分、元の収入が高いことも多いです。そのため再雇用の場合、年収が大きく下がるケースも多く、早めにマネープランを考えていただくことが重要です」

パソナマスターズが大切にしているのは、「ご自身が納得感を持って、再雇用や別の場所でのチャレンジなどの選択肢を選べること」。一つの企業に長く勤めている方ほど、ほかの道があるという可能性に気づきにくくなります。「ご自身がしっかりと自分の道を考え、その上で65歳、75歳と活躍を続けていくことができると、後輩のメンバーも安心感を持って前向きな気持ちで頑張ることができるのではないかと思います。そういう考え方が当たり前な社会にしていくことが、私たちの役割です」

マスターズ人材の活躍の場と選択肢を広げていきたい


長年の業務を通じて豊富な経験を培ってきたOB社員にまだまだ活躍してもらいたい、と考える企業は多いと思われます。そこでパソナマスターズでは「OB会サポートサービス」を提供。企業OB・OG人材の中で希望者をパソナマスターズに登録、自社に親和性の高いベテラン人材を求める企業へと派遣するサービスです。

「スキルのあるベテラン人材を、各現場で嘱託社員として雇用するケースは多いのですが、本社の人事部が管理しきれない状況になるなどの課題があります。パソナマスターズにお任せいただくことで、適切な管理や福利厚生が実現できるようになります」

また、2019年からは、社外集合型研修『マスターズカレッジ』を開講予定です。「ご契約いただいた企業にお勤めの方に、福利厚生の一環として学びの機会と場を提供するのが『マスターズカレッジ』です。教養課程で健康やお金のこと、人生の悩みの解決について学んだ後、専門課程のゼミに進んでいただきます。ゼミは、起業、副業・兼業、再雇用など、自分が進みたい道の中から選ぶことができます。自分で選択するという経験や、社外の方と仕事以外のつながりを作ることができる場として、発展させていきたいと考えています」

豊かな経験やキャリアを育んできたマスターズ人材だからこそ可能な挑戦を支え、その能力を最大限に発揮して会社や社会に貢献していただくために、パソナマスターズはこれからも皆様に寄り添い、サポートを続けていきます。

(2019年1月発行「HR VISION Vol.20」より一部改変)

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