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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

HR 2018.10.04 健康経営優良法人2018(ホワイト500)認定!パソナグループの健康経営への取り組みとは

文:INITIATIVE編集部

企業が従業員の健康管理を経営的視点で捉え、戦略的に取り組むことで、生産性向上や事業成長に繋げていく「健康経営」。昨今、働き方改革などを背景に多くの企業で関心が高まる一方、具体的な成果に繋がる取り組み方法を模索中の企業が多いのが現状です。そこで今回は、健康経営に向けた様々な取り組みを行い、健康経営優良法人2018(ホワイト500)にも認定されたパソナグループの事例を担当者に聞きました。


右:パソナグループ HR・アドミ本部 グループアドバンテージ部 人事企画チーム長 奥山真栄
左:パソナ 健康経営ソリューション部 シニアマネージャー 青地政利

健康経営に取り組む理由


――そもそも、今なぜ健康経営が注目されているのでしょうか?

青地:
ひとつ目のポイントは、マクロ視点としての医療費削減です。日本の社会保障費は年々増加しており、医療費は現在の約36兆円から2025年には54兆円に増加する見込みです。従来、医療費の削減に向けては健康保険組合が主体的に取り組んできましたが、それだけでは限界が見えてきています。
もうひとつのポイントは、各企業での生産性向上です。健康経営に取り組む企業はそうでない企業に比べて生産性が高いという海外の研究結果もあり、健康経営への企業の取り組み状況は株主の目も厳しくなっています。

そうした中、経済産業省が東京証券取引所と共同で選定する「健康経営銘柄」や、日本健康会議が認定する「健康経営優良法人(ホワイト500)」など社会的な認定制度ができたことで、企業における関心が高まってきています。

奥山:
働き方改革の視点でも健康経営は重要です。子育て世代の女性の労働力率が低い、いわゆる「M字カーブ」の問題は、日本社会特有の問題として知られています。近年、そのM字カーブは少しずつ改善傾向にあるものの、女性が仕事と家庭を両立させながら健康的に働く環境の整備は、依然として多くの日本企業で道半ばと言えるのではないでしょうか。

また、これだけ「人手不足」が叫ばれ、労働力人口が減少していく中で、企業は女性やシニアなどの多様な人材が働きやすい環境をいかに作るかを問われています。健康経営は、誰もが健康的にイキイキと活躍できる仕組みづくりに直結しています。

しかし、健康経営に取り組もうにも、健康診断の受診率向上に向けた活動がメインで、社員の健康増進という踏み込んだ施策まで実践できている会社は少ないのが現状です。


▲パソナグループJOB HUB SQUARE 10階「@Health+Care」のジム

社員の参加を促す様々な取り組み


――パソナグループの具体的な取り組みを教えてください

青地:
特徴的な取り組みとして、「8 Weeksプログラム」と「すこやか美人塾」があります。
「8 Weeksプログラム」は、健康診断でC判定以下だった従業員の方を対象に、できるだけ早くA・B判定に戻していただくための短期集中型のプログラムです。対象者に対してご案内を送り、希望する方に参加いただいています。グループ本部であるJOB HUB SQUARE 10階に開設したトレーニングジムを使って運動をしたり、アプリを活用して食事指導や運動指導、運動プログラムの動画配信などを行うことで、いつでもどこでも気軽に健康に向けた活動ができるようにしています。
実際に受けていただいた方の中では、約6割の方が8週間でA・B判定に改善し、それ以外の方も様々な数値の改善に繋がっています。

また、女性社員向けに「すこやか美人塾」というプログラムも実施しています。
「8 Weeksプログラム」は主に高BMIの方が対象となりますが、「すこやか美人塾」はやせ型の女性社員が多いという課題から生まれたプログラムです。当社では女性社員の2割近い方が低BMIで、特に30代に限ると4割以上の方が低BMIでした。
そこで、8週間にわたりランチタイムに週1回・20分間のセミナーや座談会、カウンセリング等を開催し、健康リテラシーを高めていただく機会を提供しています。保健師による講義や参加者同士の座談会を通じて、グループで学んでいくことが特徴です。

同じ年代ごとにグループを作ることで、年代ごとの健康の悩みなどを相談しやすい環境を作っています。参加者同士で意見交換もしながら、最終的にはご自身で食事内容などの改善を図っていただきます。

実施後のアンケート結果によると、実際に61%の方の体重が増加し、89%の方が「不定愁訴が改善した」、55%の方が「生産性が向上した」と回答しました。また、2回目以降のプログラムは口コミでの参加も多く、プログラム参加者同士やその周辺での横の繋がりが生まれたことも成果のひとつと言えます。


▲「すこやか美人塾」の様子

奥山:

「出張エクササイズプログラム」も特徴的な取り組みです。もともとは、パソコンに向かって仕事をすることが多いバックオフィス部門の担当役員から、日々頑張っているメンバーの健康のために何かできないかと相談を受けたことがきっかけで、社内トレーナーによる手軽なエクササイズプログラムを実施しました。すると、参加者の約8割の方が「全体的な疲労感の軽減」を感じると回答してくれました。

当初は、部署メンバーに本部ビル内のスタジオまで来てもらい、エクササイズなどを行っていましたが、現在では各部署の執務スペースにトレーナーが出張するようになりました。また、地方拠点にはウェブ会議システムを使って中継したり、部門責任者が集まる会議の席上で、冒頭にエクササイズを行うこともあります。
こうした取り組みは全て、参加のハードルを下げることが目的です。

青地:
現場の社員は日々、忙しく仕事をしています。突発的な対応も多く、決められた時間に開催されるセミナーなどには参加しづらい現状もあります。
そこで、敢えて時間を作って参加してもらうのではなく、社員が日常業務の延長で無理なく取り組んでもらえる仕組みを創るようにしています。

ほかにも、様々な社内イベントも定期的に開催しています。例えば、「健康に良い間食セミナー」と題して、ランチタイムに社員食堂でナッツの食べ比べをするイベントを開催するなど、社員の方々が楽しく気軽に参加できる機会を増やしていきました。

また、全社的に健康経営に取り組むためにも、衛生委員会のメンバーを中心に施策を展開していきました。


▲社員食堂で開催した野菜ソムリエによる「夏野菜セミナー」

健康意識の低い方を巻き込む方法


――こうした取り組みが定着するまでには様々な課題もあったのではないでしょうか?

青地:
パソナでは創業当時から、社員やエキスパートスタッフの方々の健康管理を重視し、産業医の先生のご指導のもとで、様々な取り組みを行ってきました。そのため、以前から従業員の健康意識は比較的高かったと言えます。

そのため、これまでも社内運動会の定期開催や社員食堂での健康レシピの提供、朝礼での健康に関するスピーチなどを実施してきたほか、数年前からは「Walk with PASONA」というコミュニティを作り、ウォーキングを通じて健康になるための仕組みづくりなどにも取り組んできました。

また、グループ代表の南部靖之も「何よりも大切な自分の健康のための時間を作れない者が、どうして『社会の問題点を解決する』という企業理念を実践する時間を作れるか」と、全社員が集まるミーティングなどで何度も社員に訴えてきました。

とはいえ当然のことながら、社員の中には健康意識が高い方もいれば低い方もいます。そのため、健康意識の浸透に向けた様々な活動を行っても、もとから健康意識の低い方がなかなか参加してくれないという課題がありました。

多くの人は、「健康は大切だ」ということは理解しています。しかし、日々忙しく仕事をしている中で、真面目で責任感が強い人ほど、なかなか時間を作れず行動に移すまで至らない。そこで「健康になりましょう!」「運動をしましょう!」ではなく、なぜ健康づくりが必要なのかが伝わるように、社内コミュニケーションを変えていきました。

具体的には「肩こり解消」「疲れにくい身体づくり」「集中力アップ」など、社員の方々の人生や仕事におけるメリットを訴求することで、従来健康意識が低かった方々にも届きやすいように情報を発信しました。こうしたメッセージに転換したことで、健康プログラムや社内イベントなどへの参加者の裾野は、確実に拡大したと思います。

奥山:
健康は会社から与えられるものではありません。ましてや、会社が強制できるものでもありません。健康づくりには、何よりも社員一人ひとりが、主体的に取り組んでもらう必要があります。

この考え方は人事制度を社内に浸透する方法と似ていますね。会社として社員に向けて様々なライフサポート制度や福利厚生メニューを整備しても、それらの利用を強制できるものではありません。しかし、使ってもらわなければ制度の意味がない。そこで、あくまで社員に主体的に使っていただくためのメッセージの伝え方が大切です。


▲手書きの看板が気軽に入りやすい雰囲気を演出

健康経営の鍵は経営のコミットメント


――健康経営の要諦は何だと考えますか?

青地:
何よりも大切なことは、経営層のコミットメントだと思います。組織体制の整備や予算の確保もそうですが、まずは役員が社員に先駆けて健康に対する意識を高め、健康経営に向けた社内の様々な仕組みを活用してもらうこと。上層部から体験してもらい、それを一般社員に広げていくことがポイントです。

日々の忙しい業務の中で、一般社員はどうしても「明日の健康」よりも、「目の前の業務」に意識が向きがちです。そうした中、役員が社内のジムで運動をしていたり、ミーティングやランチの時間にエクササイズを行ったりしていると、一般社員も「あ、参加していいんだ」と自分だけ参加することへの後ろめたさが解消され、健康づくりに向けた行動のハードルを下げることができます。

奥山:
他には、小さな成功事例を作って、それを全社に広げていくこともポイントです。当社ではバックオフィス部門での成功事例が大きなターニングポイントになりました。社員同士のコミュニケーションの促進や、部署へのエンゲージメントの向上など社員のポジティブな反応は、役員から役員へと口コミで広がり、「じゃあ、うちの部門もやってほしい」「こんな対象に向けたプログラムは可能?」などと全社に広がっていきした。

また健康経営を組織的に推進することも重要だと考えています。パソナグループの健康経営は、産業医、人事部、健康推進室、コンサルタントチームが密に連携を行い、健康経営推進プロジェクトとして取組んでいます。
産業医の主導の下、プロジェクト事務局であるコンサルタントチームが会社全体の現状把握や課題整理を行い、人事部や健康推進室と共に施策立案・実行・効果検証を行い、グループ全体の健康経営を力強く推進しています。経営層のコミットメントの下で、このような組織体制を作れるかどうかはキーポイントだと思います。

 
▲産業医の指導の下、コンサルティングチームが社内を巻き込み健康経営を推進

――今後はどのようなことに挑戦していきたいですか?

青地:
今後は、現在の取り組みを全社的にさらに広げていくことで女性全体のやせ比率の改善、特に、20~30代のやせ型女性比率を25%以下にすることと、社員だけではなく、そのご家族やご友人の健康づくりにも広げていきたいです。

奥山:
エキスパートスタッフやクライアント企業の従業員の方々などにも広げ、「健康」を通じてパソナグループを身近な存在と感じていただけたらいいなと思っています。
パソナグループの仕事は「人を活かす」ことです。これからもグループ一丸となって、全役員・従業員の健康リテラシーの向上に努め、働くすべての人々の健康づくりに取り組んでまいります。
 

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