Skip to main content

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

HR 2018.08.07 グローバル人事の生産性を上げる!RPA活用の取り組み

文:INITIATIVE編集部

税法や会計ルールが国や地域によって異なり、業務が煩雑なグローバル人事業務。多くの企業では効率化のためにアウトソーシングサービスを活用しており、パソナグループもアメリカに進出している日系企業の給与計算管理や経理業務のアウトソーシングサービスを提供しています。
パソナN A(パソナのアメリカ法人)での提供に加えて、日本国内でもパソナ グローバル事業本部内に専属チーム「US Desk」を設置しています。そして昨年からは、その「US Desk」にRPA(Robotic Process Automation)のロボットが導入されました。今回はRPA導入までの流れや、導入の効果などについてご紹介します。

●パソナグローバル公式サイト http://www.pasona-global.com/gl/



ボリュームの大きい共通作業からRPAを導入


従来人間がパソコンで担ってきた業務を自動化し、代わりに業務を遂行するRPA。一つのアプリケーションでの入力作業にとどまらず、複数のアプリケーションにまたがって処理される業務プロセスを自動化できるのが特徴です。

パソナ「US Desk」では、クライアント企業の給与計算など常時150件ほどのプロジェクトを運営しています。各プロジェクト特有の業務もあれば、プロジェクト間で共通している業務もあり、部署全体での業務効率化が課題となっていました。

そこで約2カ月間かけて、プロジェクト間で共通し、ボリュームが大きく、かつRPAロボットと親和性が高い業務の棚卸を実施。まずは、最も作業量が多い「データの確認作業」から、RPA導入による業務の自動化をスタートしました。

例えば、ある会社から受託している給与計算業務では、従来、社員200人分の勤怠・給与データの確認を担当者が目視で行っていたため、膨大な時間がかかると共に、二重三重にチェックする体制を整える必要がありました。

現在ではRPAの導入により、ロボットが2つのエクセル上のデータを照らし合わせて、誤りがないかを確認しています。実際にRPAロボットが2つのエクセルのファイルを立ち上げ、給与額や税金の控除項目の金額等を照合していきます。そして、誤りを見つけると色をつけて教えてくれる仕組みになっています。



RPA導入により業務時間を2割削減


パソナ「US Desk」ではロボット用のパソコンを1台設置。作業を依頼する際にはRPAソフトを立ち上げ、作業してほしいデータを人間が格納してスタートボタンを押すと自動的に作業を開始します。

あるプロジェクトでは、2つのロボットを使用することで、全体の業務時間を2割短縮することに成功しました。
RPAロボットは、人間と異なり24時間働くことも可能です。夕方に人間からロボットに業務をバトンタッチし、夜中のうちにロボットが働き、朝には仕事が完成している、ということが可能になります。

また、RPAの導入により、様々なリスク回避にも繋がっています。ケアレスミスの回避はもちろんのこと、導入にあたって業務フローを整理し、その一部を自動化することで、社員の異動や退職による業務の引継ぎや停滞も防ぐことができます。



RPA導入に至るまでのハードル


パソナ「US Desk」メンバーが口を揃えるのは、自動化するプロジェクトの選定と依頼業務の切り出しに苦労したという点です。
「ロボットに任せられる業務、何かない?」と社員同士で話し合っても、通常はなかなか出てきません。多くの場合、実際に業務を担っている社員は、現在の業務の進め方について「効率が悪い」とは思っていないことがほとんどです。

「自動化によって業務を効率化する!」という強い意志のもと、業務プロセスを洗い出し、業務フローの標準化を行うことで、はじめてロボット導入のもたらす大きな可能性に気付くことができます。

また、従来の業務の進め方をそのまま自動化しようと思っても、ロボットに任せられる業務の幅はそれほど広がりません。より業務を効率化していくために、業務フロー全体を再構築していくというBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の視点は欠かせないでしょう。

まとめ


税制や会計ルールの違いにより、異なる国や地域間での業務フローの統一や大規模システムの導入が難しいグローバル人事。RPAを導入することで、各国で異なる業務フローや業務システムに合わせて、細やかに業務の一部を自動化していくことが可能になります。
一方で、より効率化を進めていくためには、各国間での業務フローの統一やルール整備などに着手せざるを得ないのも事実です。

パソナでは、海外グループ各社と緊密に連携することで、BPRやBPOサービスの提供のほか、RPAの導入支援サービスを提供しています。これからも、グローバル人事業務の効率化・最適化の実現に貢献してまいります。
●パソナグローバル公式サイト http://www.pasona-global.com/gl/

新着記事

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加