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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

ライフ 2017.11.24 Instagram/Facebookが好き!を仕事にする、デジタルマーケターという働き方

文:INITIATIVE編集部

レストランを選ぶときは「インスタ映え」を重視する―。
面白いイベントの情報はFacebook経由で知ることが多い―。

Facebook、Twitter、Instagram、LINE、YouTube、SNOW、Snapchatなど、世の中に数多あるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やスマートフォンアプリ。今や、生活に欠かせないツールとして多くの方に利用されています。

でも、趣味として楽しむだけではもったいない!「SNSが好き」「新しいアプリはまず試してみる」という方は、もしかしたらデジタルマーケターの素養があるかもしれません。今回は、デジタルマーケティングを取り巻く環境や、デジタルマーケティングを武器にキャリアを築く方法についてご紹介します。



デジタルマーケティングとは何か


マーケティングの役割は、商品・サービスが「売れる仕組み」を作ることと言われています。マーケティング活動を行う対象は多岐に渡り、いわゆる自社の商品・サービスだけではなく、人事採用担当者が学生や転職希望者に自社の魅力を伝えたり、経営企画やIR担当者が投資家に自社の経営戦略を伝えることも、広義のマーケティングのためのコミュニケーションと言えるでしょう。

そして、SNSはもとより、メール、ウェブサイト、インターネット広告、デジタルサイネージ、IoTの仕組みなどを使ってマーケティングを行うことを「デジタルマーケティング」と言います。

インターネットの利用は全世代的に浸透し、いまや4人中3人はスマートフォンを持つ時代です。ネットショッピングは盛況ですし、ソーシャルメディアの利用率も高まっています。必然的に、各企業のマーケティング活動もデジタル領域に急速にシフトしています。しかしながら、各企業はデジタルマーケティングを行う人的リソース(時間・工数)やノウハウの不足という課題に直面しています。

デジタルマーケターに向いている人とは


一口にデジタルマーケティングと言っても、それに関連する業務内容は様々です。ウェブ広告、自社サイト・自社メディア、ウェブ制作、マーケティングツール運用、ウェブ分析・解析…。そして、それぞれに新しい技術やサービスなどが次々と生まれるため、デジタルマーケティング人材に求められるスキルも現時点で明確に定まっているわけではありません。

では、どのような人がデジタルマーケティングの仕事に向いているのでしょうか。

「まず必要なのは、圧倒的な好奇心です。この分野は新しい技術、新しいツール、新しい概念が次々と登場するので、常に知識をアップデートしていかなくてはいけません。新しいもの好きで、そうしたことを楽しめるマインドが重要です。また、世の中で流行っているものや、新サービスなどについて、なぜそれが流行っているのか、どのような層の人たちに人気があるのかなどに興味を持てる人が向いていると思います。」(パソナ営業総本部デジタルマーケティングユニット 田口拓也ユニット長)

また、消費者の心理に対する興味・関心や、施策を検討する際のバランス感覚も求められます。
「例えば、商品を買って1時間後にアプリを通じて『お買い上げありがとうございます』という通知が届くという施策を実行するとします。これはカスタマーにとって嬉しいのでしょうか。それとも反対に“ウザい”のでしょうか。その答えは、対象とするカスタマーの志向や属性などよって変わってくるでしょう。自分・自社の視点だけではなく、想定しているお客様から見たらどうなるか、その方の友人や家族はどのように感じるのか。多面的な視点で物事を見る能力が求められます。」(田口さん)



デジタルマーケターになる方法


デジタルマーケテターとして活躍するためのキャリアパスはひとつではありません。それまでマスマーケティングに従事してきた人がデジタル領域のスキルを身に付けていくというケースもあれば、異業種からデジタルマーケティング領域に飛び込む人も多くいます。

例えば、パソナを通じてデジタルマーケティングに携わる香川昌孝さんは、前職では人事労務の仕事をしていました。
「BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールを使ってデータ分析などはしていましたが、マーケティングは全く経験がありませんでした。ソーシャルメディアの利用も、Twitterでたまにつぶやくくらい。ただ、MA(マーケティング・オートメーション)ツールというものの存在を知り、『(ツールとして)面白そうだな』と思って、この世界に飛び込みました。」

また、独学でデジタルマーケティングへの道を切り拓いた藤原加奈さんは言います。
「アメリカに語学留学した際、現地の音楽レーベルのデジタルメディアチームでインターンシップを経験する機会がありました。そこで、インディーズレーベルやアーティストがSNSを活用してファンとダイレクトにコミュニケーションを取り、情報発信を通じてファンベースを広げて成長していく姿や、ウェブを含むマーケティング施策でミリオンヒットを生み出していく様子を目の当たりにしたことから、デジタルマーケティングの大きな可能性を感じました。帰国後はHTMLを独学で勉強し、ウェブ解析士の資格も取得しました。実務は未経験でしたが、パソナを通じて今の仕事に就くことができました。」

二人はそれぞれ全く異なるキャリアをお持ちですが、それぞれの強みを生かしています。
「BIツールを使っていた経験は活きています。MAにおいてもデータベースを使うので、それを見慣れていたことは大きいですね。取っ掛かりさえ掴めれば、すぐに馴染むことができました。」(香川さん)

「以前から最新のアプリなどはすぐにダウンロードして自分で体験してみるタイプでした。話題になっているものがなぜ売れているのか、誰が買っているのかなどを考えることがもともと好きでしたね。また、分からないことがあればすぐに“ググる”のは習慣化しています。デジタルマーケティングの世界では、PV、CPA、カスタマージャーニー、コンセプトダイアグラムなど、聞きなれないカタカナの用語がたくさん出てきます(笑)。分からないことも『とりあえず調べて、やってみよう』と思えるのは自分の強みかなと思います。」(藤原さん)



デジタルマーケティングを学ぶ方法


香川氏と藤原氏に共通するのは、自分の得意なこと・好きなことを活かしつつ、新しいトレンドをキャッチアップしていくという姿勢です。しかし、専門的な知識が多岐に渡るデジタルマーケティングの世界。どこから手をつけたら良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

「デジタルマーケティングのスキルを学ぶ際のキーワードは『基礎知識+α』です。まずは、横断的なマーケティングの基礎知識を広く浅く身に付けること。そうすることで、トレンドや新しい技術などを自らキャッチアップすることができるようになります。それに加えて、専門的な知識やノウハウ。これまでの実務経験で培ったスキルや興味のある分野について、専門性の高いスキル・ノウハウを集中的に学ぶことが重要です。」(田口さん)

そこで、パソナが2017年春から開始したのが「パソナデジタルマーケティングアカデミー」。教育・人材育成のノウハウを持つパソナと、デジタルマーケティングの分野で活躍する企業が共同で開発した人材育成プログラムです。

Basicコースでは24講座・約20時間のEラーニングを通じて、Webマーケティング、集客施策、サイト内施策、再集客施策、アクセス解析、アドテクノロジーなど、デジタルマーケティングの基礎知識を幅広く身に付けます。
また、Advancedコースでは専門講座として、マーケティングツールなどに関するノウハウ・ナレッジを学ぶ「MA講座」、Web制作やデザインなどのクリエイティブスキルを身に付ける「ウェブ制作&改善講座」、ウェブ解析士の資格取得に向けた「ウェブ解析講座」、ライティングスキルなどを学ぶ「コンテンツマーケティング講座」を用意しています。

こうした「基礎知識+α」の講座を通じて、デジタルマーケティング分野での知識・スキルを持つ人材の育成を行っています。

●パソナデジタルマーケティングアカデミー
https://www.pasona.co.jp/careerup/pdma.html

おわりに


日々進化するデジタルマーケティングの世界は、一度上手くいった成功事例が、その後も通用するとは限りません。先進的な取り組みを行う企業ほど、新しいことにチャレンジしつつ、常にPDCAを回しながら次々と施策を改善しています。

あるマーケターは言います。
「施策の9割は、思った結果は出ません。それでも、面白そうなアイデアを出す。出し続けることが大切です。」

トレンドに敏感で、新しいサービスはまず試してみたい。変化のスピードが速い世界で毎日刺激を受けながら働きたい。そうした好奇心とチャレンジ精神に溢れる人は、デジタルマーケティングの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
 

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