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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

HR 2017.10.16 デジタルとリアルを融合し社員の健康増進をサポート 健康経営を支援する「@Health+Care」

文:株式会社パソナ 代表取締役社長COO スコット 佐藤

戦略的な「健康経営」を提案


現在、日本では医療費の増加が深刻な課題となっています。1989年と比較して、2015年には198%の水準に増加しました。また、その負担は健康保険の運営に大きな影響を及ぼしています。
また、日本の生産年齢人口は1995年の約8700万人をピークに減少に転じ、2030年には6000万人を切ると予測されています。労働市場が構造的に買い手市場から売り手市場へと移行するため、雇い入れた人材にいかに活躍してもらうかが、企業にとってますます重要となります。

こうした背景を受け、近年「健康経営」が注目されています。これは、従業員の健康管理を経営の観点から捉え、戦略的に取り組もうとする動きです。
このような動きに対し、パソナではこれまで人材ビジネスで培ってきたさまざまなノウハウを活かし、総合的な健康経営ソリューションサービスを提供してきました。

パソナでは協力企業であるセーフティネットと連携してストレスチェックサービスを提供するほか、産業医や看護師、保健師などヘルスケア領域の有資格者の派遣・紹介や、健康管理室業務のBPOと言った事業を展開してきました。
また、当社グループのベネフィットワン・ヘルスケアでは健康診断代行サービスや特定保健指導、重症化・生活習慣病予防プログラム等のサービスも提供しています。

このような社会的背景や企業ニーズを受けて、パソナは企業の健康経営をさらに強力にバックアップしていくため、「健康経営ソリューション部」を新設し、グループ各社でこれまで提供してきたヘルスケア関連サービスに加え、デジタルとリアルの健康増進ソリューションを融合させた新たな健康経営支援サービス「@Health+Care(アットヘルスケア)」を7月よりスタートしました。

パートナー企業との連携でより質の高いサービスを


「@Health+Care」は、従業員がいきいきと働くための環境を整備し、健康経営の実現をサポートするサービスです。ヘルスケア関連事業を手掛ける7社のパートナー企業と連携し、主に、健康診断でC判定(要注意)とされた人に対してアプローチを行い、健康な状態へと導くことを目指します。

サービスでは、従業員の健康診断などの健康データや、IoTを通じて取得するワークスタイルやライフスタイルデータ、ならびに業務パフォーマンスデータをかけ合わせてビッグデータ分析を行うことで、健康経営の実態とリスク・課題を特定する「健康経営診断」や「ソリューションコンサルティング」のサービスを提供します。

具体的には、企業の社員に対して、保健師や管理栄養士がカウンセリングを実施。一人ひとりに最適な対策を検討し、各パートナー企業のノウハウを活かした運動や食事、睡眠などの生活習慣改善プログラムを提供します。


▲健康増進カウンセリングでは、保健師や管理栄養士が社員の行動計画を作成し、プログラムの実行をサポート


ビジネスウェアのまま気軽にできるエクササイズや、短時間でできるサーキットトレーニングを開催していくほか、近年注目が高まっているパワーナップ(昼〜夕方の短い仮眠)専用のスタジオも設けています。体重・BMI・体脂肪などの日常的な計測のほか、トレーニング施設での運動量などは記録されてデータ分析に活用します。

このような早期改善プログラムにより、C判定の社員を2カ月間でB判定やA判定に改善することを目指します。

JOB HUB SQUAREの10階には、保健師との「カウンセリングスペース」や、ジム・スタジオなどの「トレーニング施設」、そして社員の健康増進をサポートする「健康推進室」など、健康経営を実践するための機能を全て集約し、フロア全体を健康経営の実践の場としています。

サービススタート時のパートナー企業は7社ですが、今後、健康経営のオープンプラットフォームとしてさまざまな企業との連携を増やし、プログラムの幅を広げていく予定です。


▲生活習慣改善プログラムでは、運動や食事、睡眠などの側面から、一人ひとりに合ったプログラムを提供

共に健康経営に取り組むパートナーとして


シリコンバレーのIT企業などでは、社員の健康を考えて社内にジムを設置することが当たり前に行われており、働く人が勤務先を選ぶときの基準にもなっています。

日本でも、新卒学生などが就職活動の際に、企業の事業内容だけではなく、福利厚生やキャリアアップ支援等をはじめとした従業員への支援制度を詳しく調べ、働く環境を重視して企業選びを行うケースも増えています。こうした傾向を踏まえると、日本企業は今後ますます従業員を大切にする企業ブランドの醸成や、社員の健康増進に注力することが求められるでしょう。

その一方で、「健康診断やストレスチェックの結果データをどう活用していいかわからない」「施策を導入してみたがうまくいかない」などの悩みを抱える企業も少なくありません。

社員一人ひとりの状態に応じて最適なケアを行うためには、既存の健康管理室だけでは手が回らないことも多くあります。そこで、「@Health+Care」では健康管理室と社員をつなぐ存在として社内に「健康コンシェルジュ」を配置するサービスを提供していきます。健康コンシェルジュは従業員ときめ細やかなコミュニケーションをとりながら、フォローアップを行うと共に、社内でのトレーニングの実施サポートなども行います。

このように、デジタル上の分析や情報提供のみならず、リアルな施設や人を介した働きかけを通じて、従業員の方の健康増進を効果的に進めていくことが「@Health+Care」の強みです。
また、健康経営サービスのオープンプラットフォームとして、それぞれの企業で異なる健康経営の悩みに対して、多様な健康ソリューションプロバイダーの中から企業各社の状況に合わせた最適なソリューションを組み合わせて提供することが可能です。

パソナは皆様の健康経営のパートナーとして、社員の健康増進・パフォーマンス向上支援を行い、企業の健康経営の実践に共に取り組んでまいります。


【サービス紹介】
 
「@Health+Care」とは、デジタルツールとカウンセリングやエクササイズ等の機会とリアルな場を融合させた健康増進サービス。多くの方に集ってほしいという想いから、名称に場所を表す「@(at)」を冠した。
サービス概要はこちら

※「健康経営®」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です

(2017年7月発行「HR VISION Vol.17」より)

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