文:INITIATIVE(イニシアチブ)編集部
2016年3月22日、東京・大手町のパソナグループ本部で青森県の新ブランド米“青天の霹靂(へきれき)”の稲刈りイベントが開催されました。
一般的に「稲刈り」と聞くと、秋の訪れを感じる人も多いと思いますが、実はこのお米は昨年11月に田植えをして、オフィスビル内で室内栽培されたものなのです。
パソナグループ本部「アーバンファーム」では、“自然との共生”をテーマにオフィス内の天井や壁面で植物を栽培しています。
“青天の霹靂”が東京都内で栽培されるのはこれが初めて。栽培にあたっては様々な苦労がありました。
「室内は風が無いため、受粉させるためには扇風機などで風を起こす必要があります。また、人の手で長い棒を使って稲を揺らすなどして、人工的に受粉を促してきました。さらに、通常の水田であればメダカやタニシの餌になる藻が多く繁殖したため、稲の養分が奪われてしまうため、週1回は、こまめに網を使って藻を取り除いてきました。」(パソナ農援隊 アーバンファーム事業部 今村理依)
こうした手厚い世話のもと、稲はすくすくと成長。ついに3月22日、田植えから4か月が経過して黄金色の稲穂を実らせた“青天の霹靂”の稲刈りイベントが開催されました。
イベントの冒頭、パソナグループ代表の南部靖之より「青森県の三村知事と一緒に田植えをしたときから、本日の収穫をとても楽しみにしていました。東北復興の一環として植えたこのお米が、多くの人を元気付けて、世の中に影響を与えられたらと思います」とご挨拶。
また、青森県・佐々木郁夫副知事は「“青天の霹靂”は食味ランキングで2年連続で特A評価をいただきました。皆様と共に収穫の喜びを分かち合いたいです」とご挨拶されました。
その後、パソナファミリー保育園の園児たちやお客様など50名が、順に長靴を履いて田んぼに入り、稲刈りを体験しました。
来場されたほとんどの方は稲刈り初体験。慣れない手つきで鎌を握りながら、パソナ農援隊のスタッフの手ほどきのもと、稲を刈り取ると大きな歓声が上がりました。
参加した20代の女性は「稲刈りは初めてでしたが、鎌で稲を刈ったときのサクッと切れる感覚が新鮮で、楽しかったです」と笑顔で話してくださいました。
会場では“青天の霹靂”で作ったおにぎりも振舞われ、「冷めてもモチモチ感があって、とても美味しい」(30代男性)という嬉しい声も。
“粘り”と“キレ”という相反する特徴をバランスよく併せ持つ「特A米」の美味しさに、試食した方々は舌鼓を打っていました。