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コラム:Vol.3【子どもに伝えたい和食の魅力】

11月24日は和食の日(いい日本食の日)です。
今号では、お子さんと楽しんでいただきたい和食についてお伝えします。世界的にも注目されている和食の魅力に目を向けてみませんか?

世界が注目する和食

和食(日本人の伝統的な食文化)は、2013年にユネスコ無形文化遺産に定められたことや、近年の健康志向により、世界的に人気が集まっています。食材と調理法のバラエティーが、こんなにも豊かな国は多くありません。うま味を活用し、素材の味を活かす和食の調理法は、海外の料理人からも注目されています。
一方で、国内の和食への関心が薄れたり、食の西洋化が進み、和食が食される機会が減っていると言われます。和食は、自然を楽しみ感謝する、日本人の豊かな心が作り出したものです。和食への理解を深めると、なるほど世界に誇れる素晴らしいものだと思えるはずです。

食事の挨拶も日本特有のもの

まずは食事の挨拶に注目してみましょう。「いただきます」と「ごちそうさま」は、どちらも感謝を表す言葉です。いただく命や作ってくれた人への感謝が込められているのです。このように、食事の際に直接的に感謝を表す一言があるのは日本特有だそうです。
感謝して食事をすること。子ども達にも、ぜひ伝えたいです。そして、「おいしかったよ。」の一言も添えられる人になって欲しいですよね!作った人は、この一言が聞きたくて頑張ってしまうのですから。

多彩な食材と調理法が魅力

食事の内容はどうでしょうか。日本は南北に長く、海や山があり、その土地ならではの食文化が発展しました。こうして様々な食材を楽しめる点が、和食の大きな魅力の1つです。
また、素材をいかすための工夫がされており、調理法も多岐にわたります。例えば魚の食べ方をみても、生食、酢じめ、煮る、焼く、揚げる、蒸す、発酵させるなどの多様な調理法があります。また、多彩なメニューがあるため、和食は栄養バランスがとりやすいのです。

食卓で季節を楽しむ豊かな心

四季がはっきりとしている日本は、食卓に旬の物を取り入れ季節を感じて生活を楽しみます。
我が家の子ども達は、お正月には必ずおせち料理の盛り付けをします。おばあちゃんと庭に生えている南天や松をとってきて、あしらいとして料理に添えます。料理だけなく、添える物や器でも四季を感じるところが、和食の豊かなところです。

行事食で子どもの成長を祝う

和食には、季節の行事やお祝いの際に食べる「行事食」があります。行事食には、家族の幸せや健康を願う意味が込められています。例えば、お食い初めやひな祭り、端午の節句の際に食べられる料理がそれにあたります。
行事食は、子どもに愛情や食べる楽しさを伝える素晴らしいきっかけになります。また、私は行事を通して、自分の親の気持ちもこのようであったかと知ることが出来ました。こうして行事食を受け継ぎ、家族の思いを食卓で感じることができるのは、素晴らしいことですね。

農林水産省の和食文化普及推進事業

多彩で栄養バランスのとれた和食は、子どもの五感を刺激し育てます。農林水産省は、和食を子育て世代へ普及するための活動をしているので、ぜひ参考になさってください。ホームページで、和食についてわかりやすくまとめた冊子がダウンロード出来ます。
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/culture/index.html#area5
例えば「四季を楽しむ和食すごろく」は、お子様と行事食や季節のたべものを楽しく確認できるのでお勧めです! また、農林水産省主催「第5回全国子ども和食王選手権」というコンテストもあるので注目です。和食や郷土料理に対して子ども達の強い関心と理解を育むために開催されます。子どもも大人も楽しく、和食を見直すきっかけになりそうです。
https://washoking.maff.go.jp/


和食の魅力について、新たな発見があったら嬉しいです。難しく考えず、まずはご飯と味噌汁から。手に入る様々な食材を毎日の食卓に取り入れてみてください。出汁のもとやめんつゆ、ポン酢、すし酢など便利な調味料があるので、市販品をうまく利用されてもいいと思います。季節を感じる豊かな食卓で、お子様の味覚を育ててあげましょう。

料理家・キッズ食育トレーナー : 玉田悦子さん

キッズ食育トレーナー。1981年生まれ、千葉県出身、3児の母。
食品メーカーにて開発及びマーケティングに携わった後、料理家として独立。
子どもに様々な食材と触れ合って欲しいという思いから食育活動を始め、2016年に3才~小学生を対象とした食育スクール「青空キッチン市川」を開講(現在月18レッスン開講中)。
その他、コラム執筆やセミナー、フォトスタイリストとしてレシピ開発及び料理撮影等を行っている。
モットーは「食卓を囲む全員にとって食事の時間がもっと楽しいものになりますように!」。食事を作る人も食べる人も幸せであるようなレシピの開発に尽力している。

『プロフェリエ』の玉田悦子さんのページはこちら

※玉田悦子さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。

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