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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

イベント 2016.03.23 コクヨ、森永製菓の女性社員が語る「誰もが活き活きと働く社会」

文:INITIATIVE編集部

2月下旬に全国のパソナ拠点で開催された「パソナグループ職博“共に歩む”」。東京会場では26日(金)、コクヨ株式会社 ワークスタイル研究所 コンサルタント/WorMo'編集長 河内律子氏と、森永製菓株式会社 新領域創造事業部 チーフマネージャー 金丸美樹氏をお招きしてパネルディスカッション「誰もが活き活きと働く社会」が開催されました。
(モデレーター:パソナキャリア 人材紹介事業部門 事業推進統括部長 岩下純子)



子育てと仕事の両立を通じた意識の変化


岩下:
パソナグループは今年、創業40周年を迎えました。グループ代表の南部靖之が大学生時代、「育児を終えてもう一度働きたいと願う主婦の再就職を支援したい」という想いで起業し、これまで様々な視点から雇用創造に取り組んできました。
本日のセミナーも、その延長線上にあります。ワークもライフも120%の力で満喫しているお二人から、本音の話を伺いたいと思います。まずは、自己紹介をお願いします。

河内氏:
私は大学院を卒業後、教育出版社で約10年間働き、今のコクヨに転職して研究開発の分野に携わってきました。コクヨは「働き方」と「学び方」の2つを大きな事業ドメインとしていますが、私は「学び」について0歳の赤ちゃんからシニアまでどのような意識を持っているのか、どうすれば効率的に学べるか、そして、どのようなヒトが社会に求められているのかなどについて研究してきました。現在は、研究と並行して、ビジネス研修を手掛けている部署に在籍しています。プライベートでは5歳の子どもがおりまして、来年は小学生に上がるのですが、今から「小1の壁」に戦々恐々としています。

私は管理職になった翌年に育児休暇を取得し、復帰後の今も時短勤務中です。16時30分には退社するため、リーダーをしていた頃は、メンバーは私が会社にいる間に何とか仕事を進めなければいけませんでした。
メンバーは大変だったと思いますが、私が時短勤務をしていることで、皆の働き方が変わってきたのを感じます。いくらダイバーシティの必要性が叫ばれても、自分の身近にそういう人がいないと、なかなか意識や働き方を変えることはできません。

育児と仕事の両立を実践していくうえで、周りの人に理解を求めていくためには、まずは自分が努力して、意識や働き方を変えていかないといけません。私自身も出産後は意識が変わったと思います。限られている時間を有効活用しようという意識が高まりました。毎日通勤に往復3時間かかるのですが、週1回在宅勤務制度を活用し、その3時間を自分の勉強時間に当てるようにしています。


(写真:コクヨ 河内律子氏)

金丸氏:
私は現在、森永製菓で新規事業に携わっています。現在、私は40歳で2年生の娘がいまして、高崎から新幹線で通勤しています。
入社後は商品開発、マーケティング、広告宣伝などに携わりましたが、結婚・出産して復帰した直後、新規事業の部署に異動することになりました。インバウンド関連で中国人向け事業をやっていこうということで、銀座にアンテナショップをオープンしたりもしました。子どももいる中でバタバタとやってきましたが、次第にチャレンジすること自体が楽しくなっていきました。それ以来、新規事業に携わっています。自社だけではスピード感でベンチャー企業に敵わないため、最近はオープンイノベーションに取り組んだりもしています。

私は、育児休暇から復帰する際、保育園問題にぶち当たりました。検討したエリアはどこの園も100人待ちの状況でした。妊娠してすぐに20件ほどの園で予約しましたが、預けられる保育園は見つかりませんでした。
復帰前、周りの人には「何でそんなに働きたいの?」「仕事を辞めたら?」と言われ続けていましたが、やっぱり私は働きたくて、育児休暇を過ごした新潟から東京まで毎日通おうかとか、東京に単身赴任しようかなど、働くためのありとあらゆる可能性を考えました。

そのとき時刻表を見て「高崎だったら時間的にいけそう!」と思いまして。当時は、極限状態で少し冷静ではなかったのかもしれません(笑)。そして、見学に行った高崎の保育園にたまたま空きがあったので、これは運命だと思い即決しました。
そのとき、園長先生に言われた一言がとても嬉しかったんです。「私は未来の日本のために、あなたたちママを応援しているのよ。働きなさい」と。周りに否定され続けてきたなかで、先生が働くことを認めてくれたことが…、とても嬉しくて…(感極まって涙)。そして、その園に決めました。

また、印象的だった出来事は、育児休暇からの復帰初日に、当社の『ハイチュウ』のCMについて意見を求められたときです。育休中はテレビをよく見ていたので、「テレビを見ている人からすると○○じゃないですか?」と言ったら、「なるほどね」と周りの社員が納得してくれました。
自分の意見やひと言が世の中に影響を及ぼすかもしれない、ということが嬉しく、「これが“社会との接点”なんだ!」と気づきました。それ以来、働けること自体に感謝するようになりました。


(写真右:森永製菓 金丸美樹氏)

「責任」と「異動」を、キャリアを広げるきっかけに


岩下:

ありがとうございます。お二人は仕事に対して高いモチベーション、エネルギーをお持ちですが、そうなったきっかけなどはあるのでしょうか?

河内氏:
私は若い頃は、漫然と仕事をしてしまうタイプでした。目の前の与えられた仕事にだけ集中して、物事を俯瞰的に見られないことが多かったです。
しかし、ある仕事を任されたとき、そのアウトプットへの達成感で自分に自信がつき、「自分のキャリアでこの分野の能力を伸ばせるかもしれない」と意識するようになりました。それが、ひとつのターニングポイントでした。

もうひとつは異動したときかなと思います。私たちにとって人事異動は、部署の人間関係を一から作り上げなければならず、大きな精神的ストレスを伴います。前の部署ではツーカーでやってきたことが、新しい部署ではできない。大人になればなるほど、そのストレスは大きくなると思います。

私は新しい部署に異動した際、当初新しい上司との関係をどう作るか苦労しました。しかし、その過程で上司が「君はここが強みだね」と客観的に言ってくれたことがありました。上司とのフィードバック面談のとき「君のパーソナリティから考えて、この部分が面白いと思うなら、もう少し掘り下げてやってみたら良いんではないか?」とアドバイスをもらいました。そこで「そうか、私の強みはこれなんだ!」と腑に落ちました。

それまでは自分の中から答えを見つけていたものが、上司が私の志向や強みを客観的に教えてくれたことで、自分の仕事の幅を広げることができました。そういう意味で、異動がキャリアを考えるターニングポイントになったかなと思います。

岩下:
その上司の方は素晴らしいですね。そこまで丁寧に一人ひとりを見られるというのは、ある意味“ダイバーシティの究極形”のような気もします。そういうスタンスの方は多いのですか?

河内氏:
私のいる部署が、ビジネススキルを会社に提供する部署なので、上司にコーチングスキルがあったのかもしれません。

金丸氏:
私もモチベーションが上がるようになったのは、「責任」と「異動」ですね。

責任という意味では、自分で手を挙げた仕事をやるのは、やっぱり楽しいですよね。会社に指示された仕事を次第に好きになることもありますが、自ら手を挙げて取り組むことで「苦手なことも克服しよう」と勉強したり、周りの人のサポートを得ようと積極的に動いたり、全てを前向きに努力することができます。

アンテナショップの事業は、もともとは自分の発案ではなく、当初は様々な部署に話が舞い込んでいた事業で、テーマ的にも部署間を横断していました。こうしたものは最終的に「誰の担当でもない」となり、立ち消えてしまいがちです。私は当時、メンバーの中では年下だったこともあり、スケジュールなどを仕切っていたのですが、どうせやるんだったら自分が納得できるものにしてからやろうと思い、腹を括って「私がやります!」と自分の仕事にしました。

また、異動で従来と全く違う仕事に取り組むのも、ある意味「会社員の醍醐味」だと思います。それによって、新しい自分に出会うことができたことも感謝しています。

新規事業の仕事は、自分の根っこに持っているものを丸裸にして情熱を持って取り組まないと、立ちはだかる壁を越えることができません。自分は仕事を通じてどんな世界を目指すのか。そこを深堀りして、日々の仕事にブレークダウンしていくことで、仕事や人生へのエネルギーが沸いてきます。



誰もが活き活き働く社会に向けて


岩下:
今のお話に繋がる面もありますが、「誰もが活き活きと働く社会」ための提言をいただけませんでしょうか?

河内氏:
ライフイベントに関係なく柔軟に働ける環境の整備と文化醸成が大切だと思っています。
育児と仕事の両立などで「制度はあるが使いづらい」という声は多いです。それが一番ネックになっているのかなと思います。制度は作れば終わりではありません。制度を根付かせるためには、組織文化の醸成が重要です。

また、ある部署では多くの社員が活用している制度が、同じ会社内でも別部署では誰も使ってないことなどもあります。会社としての文化醸成と同時に、部署ごとの意識あわせをしていくことが大切です。では、どうするべきかという答えは簡単ではありませんが、重要だと思っています。

最近は、女性活用にフォーカスがされていますが、女性に限らずハードな状況で働いている方はとても多いです。家族の介護との両立や、障害者雇用なども大きな課題です。家族の誰かをサポートしながら働く方が増えていく中で、どうやって働いていけばいいのか、日本社会全体で根付かせていかないといけません。

イクメンやイクボスなどと言われていますが、男性の育児参加については、当事者ではない方の理解促進も重要です。実際、子育てをしながら働くと大変なときはもの凄く大変ですが、私も自分が子どもを産んで初めてその状況を身をもって理解することができました。やはり、頭で理解するのと実際に体験するのとは違います。
そうした状況を周りの人に理解してもらうのは難しいですが、自分から発信しない限りは絶対に理解してもらえません。当事者は発信し、周りも聞く姿勢を持つことが、一番大事なことなのだと思います。

金丸氏:
日本人はみんな同じ考えを持っているように思えて、一人ひとり全然考え方が違います。働き方とか、その人が喜びを感じるポイントなどは人それぞれです。仕事へのモチベーションも、給与のために働く人、社会に影響を与えたい人、自分のステップアップに喜びを感じる人など、大きく分けて3パターンくらいに分かれると思いますが、私と姉は全く考えが違います。同じ家族でもそうですから、職場の仲間の働くモチベーションもばらばらなのは当たり前ですよね。
一人ひとりが、自分は何が幸せなのかを考えながら働くことが重要です。キラキラと働く人には憧れますが、無理して自分の価値観に合わない人を目指しても輝けるわけではありません。みんなが違うということを認識して、自分と向き合うことが大切なのではないでしょうか。

岩下:
最後に、これからリーダーになろうという後輩たちへのメッセージをお願いします。

河内氏:

若い方には早い段階で、自分の20年後を想像してほしいと思います。プライベートでも仕事でも、自分はどうなっていたいのか、どんなことを成し遂げているのか想像してみてください。私は自分を振り返っても、20代、30代の頃からこのようなことを考えていたら、もっと自己啓発ができたはずと感じています。

また、女性はどうしても家族や子どものことを一緒に考えがちですが、是非“自分だけを主語にして”将来を考えてみていただきたいです。そしてその目標に向けて、逆算して今は何ができるのかを考えてください。そして、色々な人に出会い、色々な経験をして、たくさんの本を読み、後悔をしない20年後を迎えてほしいと思います。

金丸氏:
以前、ある後輩に「始めから終わりまで自分で責任を持ってやりたい案件を教えて」と言って、その案件については一切口を出さずに任せたことがあります。結果として、その分野のスキルでは私以上に彼のほうが詳しくなり、今では「良きライバル」となっています。

リーダーとして後輩を育成する際、教えるだけでは自分の持っていることしか与えられません。自分の器の範囲でしか人を育てることができなくなってしまいます。思い切って任せることで、その人が持っている自分に無いものを引き出すことが大切と感じています。

岩下:
最後にお二人から熱いメッセージをいただきました。本日は貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。
 

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